「打ち出す過程で金属に吸収される“音”
立体に形成された金属が発する“音”
目から受け取る“音”を感じてみて下さい。」 中村 貴寛
フィレンツェ技工にて金属造形作品を制作する作家、中村 貴寛の展覧会。
-Il Suono- 日本語では「金音」と銘打たれた今展では、ギャラリーを中村 貴寛のアトリエのように模様替えし、公開制作をしながら在廊いたします。
叩いた時の金属音を聞き分け金属板を伸ばし、金属の動きを見ながら形成、修正する。
指の感覚を研ぎ澄ませ、模様を打ち出しながら、「金音」を鳴り響かせます。
金属装飾の文化が発展したイタリアでも減少する打ち出し職人、その技術を垣間見る稀有な機会です。
下北沢にお越しの際は、是非ご高覧ください。
中村 貴寛 / Nakamura Takahiro
2001年
イタリア、ルネサンスの街フィレンツェに渡り、彫金学校「Scuola Internazionale Dell' arte Dei Metalli」で、イタリア彫金・彫刻分野の巨匠ビーノ・ビー二氏に師事。
フィレンツェ銀器工房Foglia Argenteria(現在「Foglia Firenze 1935」に改名)、伝統工芸である打ち出し技術を習得。
2005年
同工房に就職。
家庭で使われる銀食器から、日用品、教会の装飾品、トロフィ(F1サンマリノグランプリ、サッカーセリエAで活躍した選手に贈られる)に至るまで銀、銅、真鍮、ブロンズを使った様々な仕事に携わる。
2011年より、金属造形作家として活動を開始する。
日本を始め、フィレェンツェ、ローマ、パリでの展示会に出品する。
2018年
帰国と共に、三越や松坂屋などの大手デパートや、ギャラリーにて作品発表をする。
現在は自己の制作をしながら、彫金に携わる方、興味のある方にフィレンツェ特有の打ち出しの技術を広く知ってもらえるよう、講師も務める。
中村 貴寛 web: https://www.takamondo.com/
中村 貴寛 Instagram: https://www.instagram.com/taka_viola/