同大学にて版画を学んだ6人の作家たちのグループ展です。
展示の題としたこの四字熟語は、前後の熟語でそれぞれ女性の化粧を例えており、「淡粧」は薄い化粧を、「濃抹」は濃い化粧を意味しています。通して、女性の化粧にはそれぞれに良さがあることを表しています。
熟語の由来は、「飲湖上初晴後雨」という漢詩で、こちらの詩は、湖の晴れた日と雨の日の景色を、女性の化粧の装いに例えています。
移り変わる景色を愛おしむように女性それぞれのありさまを表したこの言葉が、同じ大学の環境で日々を過ごした私たち、そしてその作品を表すに良いと思い、この度の展示の題名として選びました。
会場には、版画をはじめとして絵画や即日お持ち帰りのできる小品などもございます。
日々移り変わる景色のように、さまざまな有りさまをもつ作品たちをどうぞお楽しみいただけると幸いです。
今江ひとみ / Hitomi Imae
モチーフとなるものたちは日常の中で、どこかで見かけたものたちを題材にしてますが、そういったものたちをフィルター越しに捉えて顧みようとしているのが私の制作なんだろうと思います。
変化に富む雑多な生活の中で日々を思い起こすきっかけになっていただければと思います。
願わくば遠くから少しだけ音が聞こえたら幸いです。
1993年 福島県生まれ
2016年 女子美術大学洋画専攻版画コース卒業
2018年 女子美術大学大学院美術研究科博士前期過程美術専攻版画研究領域修了
12015年 アワガミ国際ミニプリント展2015 賞候補
2015年 contact 女子美術大学版画コース4年卒業制作展(ギャラリーうえすと/銀座)
2016年 第41回大学版画展 町田市立国際版画美術館収蔵賞
2017年 今江ひとみ展「ささやかに繰り返す」(Gallery cafe3 Temporary/高円寺)
2017年 第10回高知国際版画トリエンナーレ展 入選
2018年 今江ひとみ展「ささめく日常の音として」(表参道画廊/表参道)
2020年 今江ひとみ展「うつる夕方」(Gallery cafe3/高円寺)
ヱリス / Eris
物語、夢、心など、自身にとっての空想の世界を表現しています。
作品の少女は、幼い頃に触れたおとぎ話に感化され、形をもたない世界に息づく存在として描いています。
また、点描を用いて描いたペン画・銅版画・ボックスアートなどによって、内向的であるものの、豊かな広がりのある空想の世界を表現できればと願っています。
2019年 女子美術大学大学院美術研究科博士前期過程美術専攻版画研究領域 修了
2018年 「第43回 全国大学版画展」(町田市立国際版画美術館/優秀賞・観客賞)
2019年 ヱリス個展「鏡の庭を舞う蝶は」(ギャラリー HANA 下北沢)
2019年 アートコンプレックスセンター主催 企画展 万翔葉・ヱリス二人展「慈しみとプシュケー‐Affection and Psyche‐」 (The Artcomplex Center of Tokyo)
他、グループ展多数
太田絵理 / Eri Ota
1994年 栃木県生まれ
2018年 同女子美術大学大学院美術研究科博士前期課程美術専攻版画研究領域修了
現在 女子美術大学版画研究室助手・日本版画協会準会員
主な発表歴
2017年 二人展「homesick closet」(ギャラリーHANA下北沢)
2018年 太田絵理個展-つよさとしがらみ- (Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi)
2019年 Kontraste(Micheko Galerie/ドイツ)
2019年 Paper PositionsBerlin2019( Micheko Galerie/ドイツ)
2020年 女子美術大学創立120周年記念展PROMISING(日本橋高島屋)
菅原櫻子 / Sakurako Sugahara
1995年 東京都生まれ
2017年 女子美術大学 洋画専攻 版画コース卒業
グループ展
2019年 ART POINT in Paris ギャラリーメタノイア
2018年 第 27 回 紙わざ大賞入賞作品展 at 特種東海製紙 Pam
2017年 第 27 回 紙わざ大賞入賞作品展 東京交通会館
2017年 第 40 回 東京五美術大学連合卒業制作展 国立新美術館
2017年 女子美術大学 版画コース卒業制作有志展 銀座ギャラリーうぇすと
2017年 JOSHIBISION2017 東京都美術館
2016年 第 41 回 全国大学版画展 町田市立国際版画美術館
2016年 田原桂一 in JOSHIBI 〈光合成〉プロジェクト「奥の細道」女子美アートミュージアム
2015年 「原点」 下北沢レインボー倉庫
2012年 「S→S 展」学芸大学 hair club Paris
豊川宏美 / Hiromi Toyokawa
日常の中で見ないふりをしている、人間の後ろ暗い部分をユーモラスに表現したいと考えています。
1992年 神奈川出身
主な展覧会
個展
2019年 「豊川宏美展 いいこにはなれなかった」(フリュウギャラリー、東京)
2019年 「豊川宏美版画展 悠々と飄々と」(PP/print gallery Tokyo、東京)
グループ展
2019年 「スクエア・ザ・ダブルVol.13」(フリュウギャラリー、東京)
守屋佑香 / Yuka Moriya
自然豊かな地域で生まれ、日々の記憶に留まることのない揺れ動いた感情と時間を題材にしています。感覚的に記憶をよみがえらすように、その時の感情に寄り添えるものを身近な素材から選び、制作しています。
神奈川県出身。2017年女子美術大学芸術学部美術学科洋画専攻版画コース卒業。